ソフトボール独特のルール − DP(指名選手・DESIGNATED PLAYER)
- 従来、採用されていたDH(DESIGNATED HITTER/指名打者)は打撃専門のプレイヤーで守備につくことはできず、DHのついた守備者は守備専門のプレイヤーで打撃を行うことはできなかった。
また、DHはスターティングプレイヤーであってもリエントリー(再出場)は認められなかった。
- しかし、これがDPに改正されたことにより、戦術の幅は大きく広がることになった。ここではDHとDPの相違点を比較しながら、その内容について解説してみたい。
- DPを採用する場合には、従来のDHと同様、その人数は常時1名に限られ、試合開始から終了まで継続しなければならない。
- また、DPはどの守備者につけてもかまわないが、その試合中は同じ打順を継続し、DPを採用した場合には10人で試合を行う点もDHを採用した場合と変わらない。
また、DPもDEFO(DEFENSE ONLY/DPのついた守備者・従来のDH守備のような役割のプレイヤー)も、いつでも他の控え選手と交代できる点では他のプレイヤーと何ら変わるところはなく、
出血を伴う負傷の場合に代替プレイヤーを使うことができる点も何ら変わりはない。
- ただし、DPもDEFOもスターティングプレイヤーであれば、いったん試合を退いても一度に限りリエントリーすることができる点と、
「攻撃だけ」「守備だけ」に限定されない点でDH、DH守備と大きく異なる。
- DPは、従来のDHのように基本的には攻撃を重視して起用されるプレイヤーだが、DHが「攻撃専門」のプレイヤーであったのに対し、DPはDEFOの守備を兼ね、守備につくことが可能である。
この場合には、DPが打撃・守備共に行うことになり、試合に出場しているプレイヤーは10人から9人になる(DPがDEFOの守備を兼ね、攻撃・守備共に行う場合には、DEFOはいったん試合から退いたことになる)。
- 逆に、DEFOがDPの打順に入って打撃を行うことも可能で(DPが塁上にいる場合にDEFOがDPに代わって走者となることも可能)、
この場合にはDEFOが打撃・守備共に行うことになり、DPがリエントリーしない限り、
試合に出場しているプレイヤーは10人から9人になる(DEFOがDPの打撃を兼ね、攻撃・守備共に行う場合には、DPはいったん試合から退いたことになる)。
- ただし、DPとDEFOが完全に入れ替わり、DPが守備のみ、DEFOが攻撃のみを行うことは認められず、これに違反するとDP違反(不正交代)となる。
- また、DP、DEFOがリエントリーする場合には次の2通りの形があるので注意してほしい。
DPのリエントリー
- 元の自己の打順に戻ってリエントリーし、DPとして打撃のみを行う。
- 元の自己の打順に戻ってリエントリーし、打撃を行うだけでなく、DEFOの守備も兼ね、攻撃・守備共に行う。
DEFOのリエントリー
- 元の打順表の10番目の位置に戻り、守備のみを行う。
- DPの打撃を兼ねる形でリエントリーし、DPの打順に入って攻撃・守備共に行う。
- さらにDPがDEFO以外の守備に回り、その場合にはDPのついた守備者がDPと同じような形で打撃のみを行うことができる。
- 何かと制約の大きかったDHに比べると、戦術的な幅は大きく広がったが、それだけにその適用の範囲や使い方は複雑になったともいえよう。
- DPルールを正しく理解し、活用することができれば、戦術的な選択肢が増えるだけでなく、少人数編成のチームでもその限られた人員をフルに活用することができるというメリットもある。
日本ソフトボール協会『ソフトボールの基礎知識』 より抜粋